チャイナドレスとは?
チャイナドレスとは、中国の女性用民族衣装のことで、女性のボディラインを強調するデザインと深いスリット等が特徴のドレスです。とても優美で妖艶なイメージのドレスは、特に男性の目を釘付けにさせる魅力があります。
チャイナドレスは、中国語で「旗袍」(チーパオ)と言い、「旗の服」という意味があります。この旗袍は、中国最後の王朝である「清」を建国した満州族の民族衣装でした。満州族は騎馬民族でしたので、戦争のときは旗を掲げて馬を駆っていました。そこから彼らの着ている服の事を「旗人の着る服」という意味で「旗袍」と呼んでいたそうです。
騎馬民族である満洲人の風習から、防風防寒のために詰め襟にし、騎乗しやすいようにスリットが付けられました。本来の旗袍は女性の服ではなく、
男性専用の戦闘服で下にズボンを穿かなければいけないものでした。
そのうち女性や漢民族も旗袍を着るようになり、結婚用の衣装として流行しました。19世紀に入り清国の弱体化すると、西洋勢力の影響によって西洋の要素を融合した女性専用のチャイナドレスへと変化しました。そこから徐々に現代の体にフィットしたボディコンシャスなデザインへと変わってきました。
日本語の「チャイナドレス」というのは和製英語であり、英語では「Mandarin dress」や「Cheongsam」などと呼ばれています。日本では結婚式や二次会などのパーティードレス、二胡などの中国楽器演奏の衣装として人気が高く、最近ではハロウィンなどの仮装・コスプレ衣装としてお買い求めになる方も多くいらっしゃいます。
チャイナドレスの選び方のポイントは?
チャイナドレスを選ぶ際の最も重要なポイントは、まず初めに着用の場に合った着丈を選ぶということです。
チャイナドレスの着丈は、主に
ロング丈・
ひざ丈・
ミニ丈の3種類に分かれます。
ロング丈ドレスは伝統的で優雅なイメージがあるので、結婚式などのフォーマルなパーティーに最適です。
ひざ丈ドレスは、ロング丈に比べるとややカジュアルな印象になりますが十分エレガントですので、パーティーや発表会衣装としてよく使われます。最後に
ミニ丈ドレスは、脚の露出が多いため、結婚式などのフォーマルな場には不向きです。ハロウィンなどのイベントやコスプレ衣装として人気です。
色のイメージはざっくり分けると「赤や金=チャイナっぽさ満点」「黒=シックで大人っぽい」「青や紺=さわやかでカッコイイ」「ピンク=優しく可愛らしい」「白=清楚でエレガント」となります。フォーマルシーンからカジュアルなパーティーまで幅広く着まわしたい場合は、黒・紺・青などの落ち着いたカラーがおすすめです。一方、発表会など華やかなシーンで注目を集めたい場合には、赤・金・ピンクなどの明るいカラーがよく合います。また、スリットの深さもチェックしておきたいポイント。スリットが深いほどセクシーさが増しますが、フォーマルシーンでは悪目立ちすることもありますのでご注意ください。
チャイナドレスはどんな時に着るの?
現在では日本の着物のように中国でも
チャイナドレス(旗袍)を着る機会は減っていて、イベント衣装やパーティードレスとして着用されることがほとんどです。中でも多くの方が結婚式でのお色直しドレスや結婚記念の写真撮影で着用しています。また、
飲食店などのユニフォームとしてチャイナドレスを着ることがあります。
日本で
チャイナドレス(旗袍)を着る機会も本場中国と同様で、イベント衣装やパーティードレスがメインです。具体的には、結婚式・二次会のお呼ばれドレス、二胡等の中国楽器演奏の衣装、卒業式・謝恩会のドレス、ハロウィンの衣装、コンサート衣装、
レストランの制服などで着用されています。チャイナドレスは、デザインや生地感でイメージが大きく変わるので、カジュアルからフォーマルなパーティーまで様々なシーンで活躍します。
チャイナドレスを着た時のアクセサリーは?
チャイナドレスは立ち襟が主流のため、基本的にネックレスは必要ありません。ピアス(イヤリング)やブレスレットを付けると一層エレガントな雰囲気になります。ドレスの柄に入っている色のアクセサリーを選ぶとマッチしますよ。また、フォーマルな場ではパールのアクセサリーを選ぶと間違いがないでしょう。パールはどんな色のドレスにも合い上品な印象を与えてくれるので安心です。華やかなチャイナスタイルを好まれる方は、チャイナノットやタッセルをモチーフにした中華風のアクセサリーがおすすめです。
なお、肩を出すデザインのチャイナドレスで結婚式に出席される場合はご注意ください。そのままだとマナー違反になる恐れがありますので、必ず
ショールやボレロなどを肩から羽織って出席しましょう。